Double DragonⅡ（GB版、1991年）

「Double DragonⅡ」（ゲームボーイ版）は、テクノスジャパンが1991年にゲームボーイ向けに開発した、ベルトスクロールアクションゲームです。アクレイムが販売を担当しています。日本で発売された「熱血硬派くにおくん　番外格闘編」をベースに、グラフィックをダブルドラゴンの物に描き直した作品です。

本作では、アーケード版「双截龍Ⅱ　ザ・リベンジ」とは別のストーリー展開がなされています。

シャドーウォリヤーズの壊滅後。
ビリー・リーは平穏な時間を取り戻したものの、それも長くは続きませんでした。
腕が鈍らないよう、ビリーとその兄ジミーは、「スコーピオンズ」道場に参加します。
ビリーらは、その門下生「アンダーソン」の瞳の中に、
自分たちに対する妬みと憎悪の炎が渦巻いていることに気付いたものの、
まさかアンダーソンが師範の「ライト」を殺し、床にビリーらの名を書き残して
犯人に仕立て上げるとまでは、夢にも思いませんでした。
道場主「ゴードン」が現実にアンダーソンの作り話を信じ、
そしてビリーとジミーに死を以て償うよう命じます。
ビリーらは名誉を取り戻すため、自己に向けられた敵意と戦います。

オススメ度：
1990年に日本で販売された「熱血硬派くにおくん　番外乱闘編」のグラフィック・ストーリーを、ダブルドラゴンに描き換えて海外でリリースされた作品です。主人公のグラフィックがくにおからビリー・リーに差し替えられているほか、ジャンプアッパーも、回転しない、跳び上がり左アッパーになるなど変更されています。ゲーム性には変更がなく、「熱血硬派くにおくん　番外乱闘編」の良さがそのまま受け継がれています。
「熱血硬派くにおくん　番外乱闘編」をダブルドラゴンⅡとしてリリースした理由としては、海外ではくにおくんが「Renegade」というシリーズで展開されており、いずれにせよグラフィック等を描き換える必要があったこと、また「ダブルドラゴン」の知名度が海外でも高く、売れる見込が高かっただろうこと、などが指摘されています。
本作の魅力はそのストーリー展開。救出劇や復讐劇ではなく、「名誉を守るために戦う」という点が斬新でしたし、エンディングで、「すまなかった…」と謝罪するゴードンを優しく抱きかかえるビリーの姿が、なんともいえない哀愁を漂わせています。「ダブルドラゴン」シリーズのストーリーはいずれも渋くて魅力的なんですが、本作は、その新たな方向性を示してくれたように思います。