クライムファイターズ(1989年 / コナミ)

タイトル クライムファイターズ
開発会社 コナミ
販売会社 コナミ
初出 アーケード、1989年
システム / (3ボタン)
キャラクター数 1キャラクター▸1P2P固定
ステージ数 8ステージ+α
戦う動機 誘拐された美女の救出

概要

「クライムファイターズ」は、コナミより1989年にアーケード向けに発売された、ベルトスクロールアクションゲームです。
コナミ発のベルトゲーとしては、「マッド・シティ」(1988年、FC)に続く第2作目になります。
当たり判定が不安定で難易度の高い一作ですが、ゲームバランスはかなり練られています。

ストーリー

犯罪都市シカゴ。
美女が連続して誘拐される事件が発生する。
誘拐犯は「ファット・トード」。
シカゴ市警察は急きょ、特捜班「クライムファイターズ」を組織して、救出に向かわせる。
  • 主人公
    青いパンツにホワイトシャツが特徴的な、おそらく警察官。フライヤーイラストは俳優のマイケル・ビーン氏に似ている。
  • ファット・トード
    太った初老の男性で、本作のボス。名前を直訳すると「太ったヒキガエル」で、容貌は確かに醜い。海外に売り飛ばすために美女を誘拐していた(フライヤーに記載された設定より)。最終面で命乞いしながら、牢屋の鍵を拾いに行く主人公の隙を見て機関銃を乱射する。
    ステージ1の駅構内ポスターにも登場。一般人には大富豪として認識されているようだ。
  • この街の掟(アドバイス)

    一般人向けアドバイス

  • ゆっくり進んで、出現する敵を減らそう。
  • 攻撃は敵1人にしか当たらない。うまく立ち回って。
  • 大まかな敵の体力を覚えよう。
    ・モヒカン 体力6
    ・ゲイ 体力5
    ・タンクトップ、リーゼント 体力10
    ・大男、カンフー 体力20
    ・ピストル男 体力13
    ・女王様 体力27
    ・ボス 体力45~
  • 中級者向けアドバイス

  • 基本連係①
    バックキックコンビネーション()▸追い打ちキック(倒れた敵の近くで...)
  • 基本連係②
    ジャンピングニー(+)▸追い打ちキック(倒れた敵の近くで...)
  • サイコパス向けアドバイス

  • 基本連係
    ジャンピングニー(+)▸ピストル追撃(ピストル所持時、倒れた敵の近くで...)
    ピストル追撃やりたいよね。そんな時はジャンピングニー。この技は、ダメージ低いのに敵をダウンさせることができる。つまり、ピストル追撃のための十分な敵体力を残して、ダウンさせることができるってわけさ。
  • テクニック

  • 敵を木偶(でく)にする
    敵キャラクターにも体力設定があります。敵キャラクターの体力を1にすると、攻撃をせずに主人公に付いて回る、通称「木偶」(でく)状態になります。
    使い道は主に2つ。①アイテムを落とす敵を木偶にして、先のシーンまで運ばせる、②SPステージで画面内のボスを木偶にして、新しい敵が出現するのを防止する、というもの。
    うまく木偶にするには、ある程度、敵の体力数値を覚える必要がありますが、覚えれば確実に攻略しやすくなります。
  • TIPS

    作品解説

    オススメ度:
    本作は、コナミがアーケード向けベルトゲーとして最初に開発した作品です。知名度は低いものの、個人的には傑作だと思っている作品です。1レバー3ボタン制、背面攻撃ありと、本作の2年前に発売された「ダブルドラゴン」(テクノスジャパン、1987年)を意識しながらも、オリジナリティの高いゲームデザイン設計がなされています。

    緊迫感
    本作の特徴は、ピーキー(極端)に設定されたゲームバランスにあります。敵が異常に強く、主人公は、丸腰(素手)では効率的にダメージを与えられません。しかし武器を手にした瞬間、優劣が入れ替わります。武器はダメージが高く、延々と使い続けられますが、敵から1発でも攻撃を受けると失ってしまいます。敵から1発も喰らわずに、武器で攻撃し続けることがセオリーになります。この極端さが、他の作品にはなかなか見られない「緊迫感」を生み出しています。

    暴力性
    そしてもう一つの魅力が、「暴力性」。ピストルを手に入れたときは、数あるベルトゲーの中でも高いカタルシスを得られることでしょう。銃弾を受けてもなお近づく敵に「パン、パン」と乾いた音の銃声。これで倒れた相手に、立ったままさらに無慈悲に1発、2発。そして動かなくなる相手。映画で悪党がよくやるシーンですが、これを本作でやるのは主人公(しかも警察官)。ここまで「暴力性」の表現に成功した作品は、ほとんどないのでは、と思います。

    80年代のベルトゲーらしく覚えゲーの側面が強いですが、覚えればある程度確実に進められる設計になっています。もっとも、完全攻略するにはステージ4などの運要素の絡む部分もありますが、それも数か所にとどめられており、「緊迫感」を維持するには必要な要素になっています。

    ピストルが登場するのはステージ2から。クリアできなくてもいい、ピストルであの興奮を味わいたい…そんな危険な動機でコインを投入してしまう一作。そう、この街では、命が100あっても足りません。何度遊んでもヒリつく感覚を味わえる「緊迫感」と、倒れて反撃できない人間に銃を向ける「暴力性」こそが、麻薬のような魅力であるように思います。


    タイトル クライムファイターズ
    開発会社 コナミ
    販売会社 コナミ
    初出 アーケード、1989年
    システム / (3ボタン)
    キャラクター数 1キャラクター▸1P2P固定
    ステージ数 8ステージ+α
    戦う動機 誘拐された美女の救出