ダブルドラゴンアドバンス(2004年 / アトラス)
タイトル |
ダブルドラゴンアドバンス |
開発会社 |
ミリオン |
販売会社 |
アトラス |
初出 |
ゲームボーイアドバンス、2003年 |
システム |
/    (4ボタン) |
キャラクター数 |
2キャラクター 1P2P固定 |
ステージ数 |
8ステージ |
戦う動機 |
誘拐された女性の救出
|
概要
「ダブルドラゴンアドバンス」は、アトラスより2004年にゲームボーイアドバンスで発売された作品です。「ダブルドラゴン」シリーズ集大成ともいえる作品で、その出来栄えも、「ダブルドラゴン系ベルトゲー」の最高傑作というべきものに仕上がっています。
ストーリー
第3次世界大戦での核兵器使用により、破壊され尽くした世界各国。
その数年後、各国の秩序は崩れ、略奪と殺戮が横行し、暴力が支配していた。
そして-未来都市ニューヨーク。その街の片隅に、クンフー道場を構える、有名な双子の武道家兄弟が暮らしていた。二人の名は、ビリー・リーとジミー・リー。その二人の元に、ある日、一通の手紙が届く。
「マリアンヲカエシテホシケレバ、双截拳ノ秘伝書ヲモッテコイ。
シャドーウォリアーズ」
シャドーウォリアーズ…凶悪な殺人鬼ウィリー率いる、ニューヨークを暴力で支配する巨大な犯罪組織。
「争い事に武術は使うなと先生には教えられてきました。しかしマリアンの命がかかっているのです。教えに背くことをどうかお許しください…」
亡き恩師の遺影を前に、双子の闘いが始まる。
ビリー・リー
リー兄弟の弟で、20歳の若き武道家。冷静沈着な性格だが、激情すると兄以外は手が付けられない。幼い頃からあらゆる格闘技を修練し、兄と共に双截拳を生み出す。足技を得意とする。
ジミー・リー
リー兄弟の双子の兄。パワフルで豪快な性格だが、他方で東洋の思想・哲学を幅広く研究する勉強家でもある。双截拳道場の総合師範を務めていた。手技を得意とする。
マリアン
ビリーのガールフレンド。かつて双截拳の女子部師範代を勤めていた。道場を失った後も、女性・子供達に護身術としての双截拳を指導している。マリアンと双截拳秘伝書との取引材料としようとしたシャドーウォリアーズに誘拐される。
コマンド技表
「

」マークのついた技は、浮かせ技です。
「

」マークのついた技は、浮かせた敵に追撃できる技です。
名称 |
コマンド |
ダメージ |
備考 |
移動 / キック / パンチ |
/ /  |
|
|
ジャンプ |
 |
|
|
三角跳び |
ジャンプ中、壁接触時に |
|
|
ダッシュ |
  |
|
|
ディフェンド |
 |
|
武器捨てる |
立ち状態の技 |
パンチ×2 ハイキック ローサイドキック |
 

+ |
3,2 4 4 |
かがませる
|
アッパーカット |
かがんだ敵に対して |
4 |
|
ラウンドハウスキック |
かがんだ敵に対して |
4 |
|
テコンドーキックコンボ |
かがんだ敵に対して + |
2,2,3,2 |
|
ヘッドホールド |
かがんだ敵に接触 |
- |
ヘッドホールドへ |
ジュードースルー |
ヘッドホールド中 |
4 |
|
ムエタイニーキック |
ヘッドホールド中   |
2,3,4 |
|
アッパーキック |
ヘッドホールド中 + |
4 |
|
バックキック |
ヘッドホールド中 + |
4 |
かがませる
|
|
ヘッドバット |
 + |
4 |
|
バックエルボー |
+ |
3 |
|
バックソバット |
+ |
4 |
ジャンプ中 でも可 |
|
ドラゴンフック |
   |
4 |
|
サイドキック |
   |
4 |
|
ジャンプバックスピンキック |
  + |
4 |
|
|
ジャンプキック |
ジャンプ中 |
3 |
|
ドロップサイドキック |
ジャンプ中  |
4 |
|
バックソバット |
ジャンプ中  |
4 |
|
龍尾乱風脚 |
ジャンプ中 + |
4 |
|
ニーダウン中の技 |
ニーダウン |
+ or ダウン中 + ホールド |
|
|
天殺龍神拳 |
ニーダウン中 |
7 |
|
爆魔龍神脚 |
ニーダウン中 |
8 |
|
ダウン中の敵に対して |
フットスタンプ |
ダウン中の敵近くで + |
2 |
|
マウントポジション |
ダウン中の敵近くで |
- |
仰向けのみ |
マウントパンチ |
マウントポジション中 … |
1,2,2,1,2 |
|
スタンディング |
マウントポジション中 |
|
|
防御 |
ディフェンド |
 |
- |
|
パンチキャッチスルー |
敵パンチに合わせて |
6 |
|
素早く起き上がる |
ダウン中  連打 |
- |
|
エスケープ |
マウントポジションされて 連打 |
- |
|
フロントキック |
羽交い絞めされて  |
4,3 |
|
羽交い絞め外し |
羽交い絞めされて |
0 |
|
|
武器蹴り落し |
敵の投げる武器に合わせて |
0 |
|
ナイフ撃ち落し |
敵の投げるナイフに合わせて |
0 |
バット所持時 |
武器使用時
名称 |
コマンド |
ダメージ |
備考 |
武器を拾う /
武器を捨てる
|
武器の上で / 武器所持中
|
|
|
|
ナイフ |
 |
16 |
|
ダイナマイト |
 |
30 |
爆発前に投げよう |
ムチ チェーンハンマー |
 |
6 |
かがませる |
ダブルスティック ヌンチャク |
   |
2+2,2+2,4 |
2セット目かがませる |
バット アックス |
or + |
7 or 5(バット) 7 or 20(アックス) |
:振る
+ :投げる |
ドラムカン / 岩 |
or 拾わずに  |
8or8 |
|
|
キック |
かがんだ敵に対して |
4 |
|
スライドハイキック(仮) |
   |
4 |
|
武器所持中は、かがんだ敵をつかめない。しかし裏技で、かがんだ敵に向かってダッシュ(
)するとつかむことができる。
武器所持中は、

が、サイドキックではなくスライドしながらのハイキックに変わる。割と扱いやすい。
ダイナマイト考察
扱いにくく自らも巻き込まれやすいが、ヒットさせればコンボ1セット分以上のダメージを与える武器、ダイナマイト。このダイナマイトを有効活用する方法を考えてみよう。
自らがダウン中に爆発させる
ダイナマイトの近くでダウンさせられたときはチャンス。敵が近寄ってきて、こちらが起き上がる前にダイナマイトで吹き飛ぶことが多いぞ。ミッション4でよく見られる光景だ。
ダイナマイトの上で、敵をハイキックで固める
これもまた割と使いやすい戦術。ハイキックで敵を行動不能にし、その間に爆発を狙う。
所持時、
で手放す
武器は
で手放せる。実は
よりも
の方が早く手放せるのだ。しかも、
は防御を兼ねているので、敵の攻撃を受け流しつつ、その足元でダイナマイトを爆発させることができるぞ。
所持時、ハイキック
で手放す
上のふたつの組み合わせだ。ハイキックで固めつつ、
で素早く手放して、大ダメージを狙う。
コンボ例
いろいろ考えられるので試してみよう!
ハイキック
 |
 |
アッパーカット かがんだ敵に対して |
 |
ヘッドバット
 + |
基本的なコンボ。ハイキックは即座に敵の動きを封じる、最重要技でもある。ヘッドバット〆は敵をある程度遠くに吹き飛ばすので、穴に落とすには使い勝手がいい。 |
パンチ×2 or ハイキック
 or  |
 |
天殺龍神拳 ニーダウン中 |
 |
爆魔龍神脚 ニーダウン中 |
天殺龍神拳~爆魔龍神脚は、説明書にも紹介されている大ダメージコンボ。パンチやキックでかがませておけば、天殺龍神拳もヒットさせやすい。浮かせた後に素早くニーダウン状態に移れば、爆魔龍神脚でギリギリ拾える。FC版第二作目を経験したプレイヤーなら、3大奥義のうち2つを使ってコンボできるという点に興奮するハズ! |
天殺龍神拳 ニーダウン中 |
 |
ヘッドバット
 + |
 |
前ジャンプキック 前ジャンプ中 |
天殺龍神拳は最も敵を高く浮かせる。素早くヘッドバットにつなげれば敵はさらに浮きなおすので、そこに前ジャンプキック。空中で2発ヒットする珍しいコンボだ。 |
パンチ~ハイキック
   |
 |
ムエタイニーキック ヘッドホールド中   |
 |
爆魔龍神脚 ニーダウン中 |
計26、最大ダメージのコンボ。パンチ~ハイキックが難しいので、ハイキック1発に省略してもよいだろう。 |
フットスタンプ
ダウン中の敵近くで + |
 |
マウントポジション
ダウン中の敵近くで |
 |
マウントパンチ マウントポジション中 |
説明書に記載されている、フットスタンプからの地上コンボ。敵が仰向けになっている時限定だ。大抵はマウントパンチ中にマウントポジションを外されるので、さらに下のコンボをどうぞ。 |
マウントパンチ マウントポジション中 |
 |
マウントポジションを 外される |
 |
パンチorハイキック
or |
マウントポジションを外されてもこちらが有利。パンチやキックがヒットするぞ。ただしアボボには投げられるので、すぐに逃げよう。 |
1Pヘッドバット
 + |
 |
2Pヘッドバット
 + |
 |
1Pヘッドバット
 + |
説明書に記載されている、2人でプレイしているときのコンボ。2人で敵を挟み撃ちしてからヘッドバットを当てよう。 |
浮かせ技 かがんだ敵に対して など
|
|
ヘッドバット
左向いて +
|
|
ヘッドバット
左向いて +
|
|
ヘッドバット
左向いて +
|
上のコンボからヒントを得た、無限コンボ。①ステージ1・2・3・5・8の、②スタート地点でのみ可能だ。出せる状況は限られているが、やり方は簡単。敵を画面左に追い詰めて、浮かせてヘッドバットを当て続ければいい。敵が吹き飛ばないので、永遠に頭突きがヒットし続ける。点数も入り続けるぞ。
|
ジュードースルー
ヘッドホールド中 |
 |
パンチ or ハイキック
 or  |
 |
- |
ジミーに対してのみ可能なネタコンボ。ジュードースルー後に追撃できることと、通常は追撃技でないパンチやハイキックで追撃できるというのがおもしろい。空振りしないよう、前を押しながら攻撃しよう。 |
ミッション(ステージ)
ミッション1
往年の戦い再び。少しずつ進んで敵を小出しにすると楽。
ミッション2
ベルトコンベアの上では、

を押し続けると落ちなくてすむぞ!
ミッション3
最強の武具、ダブルスティックが使えるステージ。ステージギミックはないので地道に。
ミッション4
「リターン・オブ・ダブルドラゴン」のトラックステージのリメイクと思われるステージ。前半戦のトラック荷台での戦いは、爆魔龍神脚(ニーダウン中

)で敵を荷台から吹き飛ばすとよい。ボス・菊千代は、ヘッドホールドからのムエタイニーキックが有効。1体ずつ対処しよう。
ミッション5
森林ステージ。落とし穴と武具を有効に使おう。
ミッション6
洞窟内を進む。龍尾乱風脚(ジャンプ中

+

)が有効。敵を水脈に落としていこう。
ミッション7
針のムシロに囲まれた舞台を進む。画面最手前のラインを進めるところまで進もう、そこが比較的安全地帯だ。ここも爆魔龍神脚(ニーダウン中

)や龍尾乱風脚(ジャンプ中

+

)で敵を針上に落としていくとよい。
ボスの五虎将は分身したりと厄介。ダブルスティックを持ち込めていればやや楽に。最後の一人に対してのみ有効な攻略法がある。ハイキック(

)

ヘッドホールド

ムエタイニーキック(ヘッドホールド中


)を食らわせると、テレポーテーションで逃げるので、テレポート先でさらにハイキック。このループで、分身させずに一方的に攻撃できる。最初はヘッドホールド後すぐに逃げられるが、段々と動きが鈍くなっていくぞ。頃合いを見てフィニッシュを決めよう。
ミッション8
いよいよ最終ミッション、トラップ対策がやや大変。槍を突かれる場面では、少し前進して槍突きを誘い、隙を見てダッシュで駆け抜けよう。
ここでもダブルスティックを持ち込めれば、最後の大決戦がかなり楽に。マリアン救出は目前だ!
TIPS
隠し要素
BGMモードを追加する
オプション画面で、
を押しながら、


の順に押す。
EXPERTモードを追加する
オプション画面で、
を押しながら、






の順に押す。
クレジットを10に増やす
オプション画面で、
を押しながら、







の順に押す。
ギャラリーモードを追加する
EXPERTモードをクリアすると、タイトル画面でギャラリーモードが追加される。
対戦する
「1Pダブルドラゴンゲーム」又は「2Pダブルドラゴンゲーム」を開始する。最終ボス・ウィリーを撃破するときに、ビリー・ジミーともに生き残った状態で撃破すると、ジミーがマリアンを賭けて勝負しようとビリーに持ちかけ、対戦が始まる。ウィリー撃破直前に参加しても大丈夫。なお、どちらが勝ってもエンディングは同じだ。
ネタ
武器所持中にヘッドホールドする
武器所持中は、かがんだ敵に接触しても、ヘッドホールドできない。しかし、かがんだ敵に向かってダッシュしてみよう。なぜかヘッドホールドすることができるぞ。
ブルノフのパンチを受けてバグる
ミッション2のボスはブルノフ。タックルとつかみ連続パンチがきつい強敵だ。ここで、画面右側の鉄骨に追い詰められてつかみ連続パンチを食らうと、ビリーが昇天し、ゲームが止まってしまう。リセットするしかないぞ。
小穴に落ちない
ミッション5では小さな丸い穴があり、落ちると1機失う。しかし、小穴に向かってダッシュすると、落ちることなく向こう側に着地する。
投げに巻き込まれる
対ジミー(ビリー)限定のネタ。ジミーをジュードースルー(ヘッドホールド中
)で投げた直後に、投げられたジミーの方向にジャンプすると、自分も巻き込まれる。喰らいモーションが生じるが、ダメージは0だ。
作品解説
オススメ度:





1987年アーケードに一大旋風を巻き起こした、初代「ダブルドラゴン」のリメイク作です。ベルトゲー熱の冷め切ったと思われていた2004年の本作のリリースは、「今更では」と多くのゲーマーを驚かせましたが、蓋を開けて見ればこれ以上ないほどの高いゲーム性で、さらにゲーマーに衝撃を与えました。今なお、最高傑作のひとつと詠われる作品です。
本作の最大の魅力はその高いゲーム性です。非常に多くの技が用意され、しかもそれぞれ性能が異なるので、それらを使い分けながら攻略を進める必要があります。しかも、一般的なベルトゲーとは異なり、力押しで進むことはできず、「間合い」をうまく測りながら攻撃を当てなければなりません。この「間合い」こそ、プレイヤーに心地よい緊張感を与えてくれる要素です。最初は難しく感じるでしょうが、徐々にこの「間合い」のコントロールこそが魅力になってくるでしょう。
本作の開発を主導したのは「海老沼宗樹」氏。初代「ダブルドラゴン」の魅力に取り付かれてゲーム開発業界に入ったという、まさに筋金入りの「ダブルドラゴン」プレイヤーです。一定の技後に特殊な構えを見せるビリー、巧みに調整された技の数々、背景にひそかに描かれたブルース・リー…本作にはその愛情がいたるところに見受けられます。
欲を言えば、操作系統がもう少し簡単だったらよりとっつき易かったかもしれません。特に

+

のコマンドがいくつかの技にまたがっているために、意図しない技が暴発します。この点は考慮されたのか、後にリリースされたiphone版では、

+

が独立のボタンになっています。
しかし、それを差し引いてもなお、本作には何度もプレイしたくなる魅力があります。プレイヤー選択もステージ分岐もないのに何度も遊べる…シンプルイズベストの大傑作です。
タイトル |
ダブルドラゴンアドバンス |
開発会社 |
ミリオン |
販売会社 |
アトラス |
初出 |
ゲームボーイアドバンス、2003年 |
システム |
/    (4ボタン) |
キャラクター数 |
2キャラクター 1P2P固定 |
ステージ数 |
8ステージ |