バーニングファイト(1991年 / SNK)

タイトル バーニングファイト
開発会社 SNK
販売会社 SNK
初出 ネオジオ、1991年
システム / (3ボタン)
キャラクター数 3キャラクター▸2プレイヤー
ステージ数 5ステージ
戦う動機 シンジケート及び暴力団の壊滅

概要

「バーニングファイト」は、1991年にSNKからネオジオ向けにリリースされた、ベルトスクロールアクションゲームです。パンチ攻撃とキック攻撃がある、建物の中に入れるといった点が特徴的な一作です。かつてSNKの本拠地があった大阪を舞台にしています。グリコのネオン広告看板で有名な道頓堀や、梅田の動く歩道などが再現されています。

ストーリー

物語は、ニューヨークの2人の刑事、デューク・エドワーズビリー・キングが、圧倒的な支配力で暗躍する巨大シンジケートの筆頭・キャステローラ・ファミリーを、壊滅のあと一歩手前まで追い詰めるところから始まります。
キャステローラ一家は日本に逃亡し、関西を支配する犯罪組織・平和組と手を組み、法の網をかい潜っての卑劣な手口を繰り返します。
デュークとビリーは、大阪で、平和組壊滅に単身で挑む刑事リュウ・サエバに出会います。捜査の難航する状況下で、3人は刑事の証である拳銃を残し、アジトへの突入を決意します。
大阪を舞台に、男達の燃え盛るような戦いが展開します…!

キャラクター

デューク・エドワーズ

Duke Edwards
青いタンクトップとジーンズが亜流コーディを思わせる、27歳の青年。天性のボクシングセンスと数え切れないほどのストリートバトルを経験し、手のつけられないワルだったデュークも、今や「マッドデューク」の名で裏の世界の人間から恐れられるほどの刑事。現在、最多始末書数を更新中。必殺技は2回転しながらジャンピングアッパーを繰り出す「サブマリンスクリュー」。発動前の拳のタメも、発動後のモーションもかっこいい!性能面では、ほとんどリュウとの差はありません。性能的にはが優秀。リーチ・出の速さ・技後の隙いずれも良好で、だけで連続技を組めるほど。
名称 コマンド 備考
パンチ連続攻撃 連打
中段蹴り / 延髄蹴り ランダムで変化
飛び蹴り ジャンプ中or
背負い投げ つかみ中or 敵に接触するとつかむ
サブマリンスクリュー + 回転するジャンピングアッパー。体力を消費

リュウ・サエバ

Ryu Saeba
幼い頃から犯罪を憎んでいたリュウは、あらゆる武術をマスターした後、警官に。現在27歳。たぶん大阪府警の方。無鉄砲さを自覚していましたが、デュークとビリーに出会い、さらに大胆な行動をする人間がいるものだと逆に驚いているようです。赤い服と必殺技として旋風脚を使う点が、どこから見てもガイ。名前は某シティーハンターの主人公から流用でしょうか。「日本では数少ない武闘派刑事」(インスト)らしいですがそんなんやったら特別公務員暴行陵虐罪で捕まるって!
必殺技名が「扇」風脚なのはご愛嬌。キャラクター性能的には、おそらく三人の中でワースト1(一番難しいと思う)。(左後ろ回し蹴り)は出が遅く、また扇風脚はダメージが低いです。
名称 コマンド 備考
パンチ連続攻撃 連打
回し蹴り / 垂直ジャンプ蹴り ランダムで変化
飛び蹴り ジャンプ中or
背負い投げ つかみ中or 敵に接触するとつかむ
扇風脚 + 跳び右後ろ回し蹴り。体力を消費

ビリー・キング

Billy King
デュークとリュウよりも3つ年上の30歳。若かりし頃は暴力グループのヘッドを務めていましたが、デュークとの決闘に敗れ更正し、大学時代にはアメフトのベストプレイヤーに3年連続で選抜されるほどの優秀なプレイヤーに成長します。スタープレイヤーになると期待されていましたが、デュークを追って刑事になります。
おそらく3人の中で最も使えるキャラクター。攻撃のリーチが長いのと、必殺技が前方に進むのでほぼ確実にヒットすることが、その理由です。投げ技はランダムで頭突きとショルダースルーのいずれかがでます。ショルダースルーは確実に投げられるがダメージが低い、頭突きは大ダメージを与えるがガードされることがある、といった点で一長一短があります。本作ではつかみ判定が弱いので、無理に狙っていくこともないでしょう。
は正面蹴り。技後の隙が若干ありますが、遠間合いからなら、連続で…とヒットさせることも可能。
名称 コマンド 備考
パンチ連続攻撃 連打
正面蹴り
フライング・ボディーアタック ジャンプ中or
ショルダースルー
頭突き
つかみ中or 敵に接触するとつかむ
ハイパータックル + 前方へ走る。体力を消費

ステージ

ステージ1 繁華街 / Main Street

商店街から戎橋(えびすばし)付近へ。途中にソープランド客引きの「ウー・ヤマモト」さんがいるのがシュール(攻撃できます)。お店の細かいところまで書き込まれていて、SNK開発陣の大阪に対する愛情を感じます。
戎橋は、大阪・道頓堀川に掛かる著名な橋。背景のグリコサインは、1935年から設置されているのだとか。
ボスは「平家ゆうじろう」。前転の終り際に攻撃を当てて。

ステージ2 地下街 / Shopping Center

前半は「ホワイティうめだ」と思しきショッピングモールを進みます。トム・アンダーソン戦の舞台となる「泉の広場」は、2019年に取り壊されリニューアルされました。
後半は、動く歩道~梅田駅~電車の上が舞台。梅田駅は「うみだ」、十三(駅)(じゅうそうえき)は「十二」と表示されています。中ボス「平家あずさ」は、「待たんかい!」とドスを構えて突進してきます。ボス「マーシャル」は、縦待ちしてA連打をヒットさせて。マーシャルの体が赤くなったらすぐに画面奥か画面手前に逃げましょう。

ステージ3 商店街 / Downtown

SNK本社ビルのあった江坂が舞台?「ホルモンつる一」というお店からは、どこか鶴橋(屈指の焼肉街として有名)の印象も。途中にはホームレス「ゴハラゴゾウ」さんも登場(攻撃できます)。
後半は建設中のビルが舞台。「待ちかねたぞ!」(?)といって襲い掛かるボス「二刀リュウジ」は、ジャンプ斬り攻撃を仕掛けてきます。うまく避けて反撃を。

ステージ4 ベイサイド / South Bay Area

署の面パト(覆面パトカー)で港の倉庫に到着。大阪府警には従えないから拳銃は返したが面パトは使わせてもらう!(都合よすぎ)大阪府民の血税が外国産BMWの面パトに消えているのがまた良い。面パトの話に終始してしまいましたが、ステージ3・5よりは楽だと思います(適当)。ボスはマーシャル再び。

ステージ5 Sea Area

クルーズ船が最終舞台。平家夫妻、マッド・ディリー(トム・アンダーソンのコンパチキャラ)、二刀リュウゴ(二刀リュウジのコンパチキャラ)、マーシャルといった並み居る中ボスとの戦いが続く。3回に渡って戦ってきたマーシャルともここでお別れ。
そしてようやくドン・キャステローラ登場!防御する、杖の中に仕込んだ銃を撃ってくるなど強敵。キャステローラ・ファミリー並みに資金力があるなら、連コインもオススメです。

家庭用への移植

ネオジオCD版(1994年)


ネオジオCD版
SNKによる完全移植版。SNK系ベルトゲーの中でも、最も手に入りやすく、しかもかなり安価で販売されています。

Wii VC版(2008年)


公式サイト
Wii ヴァーチャルコンソールにて、D4エンタープライズが配信しています。価格は900ポイント(=900円)。エミュレーションで、完全移植版です。

SNK アーケードクラシックスコレクション Vol.1(PSP、2009年)


PSP版
16タイトルを収録したお得な一作。ゲーム開始時の説明画面がカットされているのが大変残念!指示をクリアするとメダルをもらえる「チャレンジモード」、イラストやBGMを楽しめる「ギャラリーモード」が付加されています。収録タイトルは以下の通りです。
キング・オブ・
ファイターズ'94
餓狼伝説 トップハンター ワールドヒーローズ
マジシャンロード 得点王3 メタルスラッグ ショックトルーパーズ
キング・オブ・
ザ・モンスターズ
戦国伝承 ベースボールスターズ2 バーニングファイト
ビッグトーナメント
ゴルフ
龍虎の拳 サムライスピリッツ ラストリゾート

TIPS

ワンポイント

  • PKコンボが比較的使える。パンチ()▸キック()で、相手の体力を大きく減らせる。といった連携も有効。
  • 武器は制限時間制。拳銃も、(説明書には弾数制限があると書かれているけれども)制限時間までなら弾数無制限で撃てるぞ。
  • 敵キャラ対策

  • 鎖を持ったグラサン
    攻撃を1発or2発ヒットさせると、無敵状態でジャンプ攻撃を仕掛けてくる。奥手前に移動して避け、ヒット&アウェイで。
  • 太ったデニムおじさん
    ザコ敵の中でも最強に近い。おじさんが下がったら、突っ張りで突進してくる合図。おじさんは無敵なので奥手前に避けて。いったんダウンさせられると、こちらの起き上がりに、全体力を奪うまでヒップドロップを仕掛けてくるぞ(回避不能)。
  • トム・アンダーソン(ハルク・ホーガン風のロングヘアーおじさん)
    イチバンラリアットはジャンプ攻撃で迎撃できる。ジャンピングニードロップはキック攻撃を見舞うチャンスだ。
  • ステージ5で鉄骨を落とされる場面
    必殺技の無敵時間を使って回避しよう。一気に駆け抜けるのがオススメだ。

  • バーニングファイト

    アーケード版フライヤー

    ネオジオ版


    ネオジオCD版


    PSP版



    ブラックレイン

    ブラックレイン(1989年)
    リドリー・スコット監督

    本作の開発者がリスペクトしたであろうと思われる作品。高倉健、松田優作、マイケル・ダグラスら錚々たるメンバーによる、オオサカでの男達の闘い。スコット監督の大阪の描き方が素晴らしいです。