キャプテンアメリカ アンド ジ・アベンジャーズ(1991年)

タイトル キャプテンアメリカ
アンド ジ・アベンジャーズ
開発会社 データイースト
販売会社 データイースト
初出 アーケード、1991年
システム / / (1レバー2ボタン)
キャラクター キャプテンアメリカ
アイアンマン
ヴィジョン
ホークアイ
ステージ数 5ステージ

概要

「キャプテンアメリカ アンド ジ・アベンジャーズ」は、データイーストより1991年にアーケード向けに発売された作品です。使用可能キャラクターは、キャプテンアメリカ、アイアンマン、ホークアイ、ヴィジョンの4キャラクター。途中でシューティングステージも差し挟まれています。
マーベルのヒーローでゲームを遊べるというのが大きな魅力でした。ただ当時の日本ではマーベル浸透率は著しく低く、海外でのみヒットしたようです。
海外では、SNES(海外版スーパーファミコン)、GENESIS(海外版メガドライブ)、ゲームギアに移植されました。また、横スクロールアクションとして、NES(海外版ファミコン)とゲームボーイにも移植されています。

ストーリー

レッドスカルが世界征服を目論み、悪の超人らを終結させる。
これに対し、4人のヒーロー:キャプテンアメリカ、アイアンマン、ヴィジョン、そしてホークアイが立ち向かう。彼らこそ、ジ・アベンジャーズ!

キャプテンアメリカ

マーベルコミックスでは1941年に初登場。星条旗をモチーフにしたコスチュームに身を包む。その正体は軍への入隊を希望する青年、スティーブ・ロジャース。ひ弱な体躯のために入隊要件を満たせなかったが、ナチスに対する義憤と愛国心から、軍の「スーパーソルジャー計画」という人体改造計画に志願し、筋骨隆々とした肉体を手に入れる。
高潔な精神の持ち主として描かれる。

アイアンマン

マーベルコミックスでは1963年から登場。軍需企業「スターク・インダストリーズ」の社長、アンソニー・エドワード・スタークがパワードスーツを身につけた姿が、アイアンマン。
もともとはその明晰な頭脳を生かし、多くの技術を戦争用武器に流用して企業拡大を図る野心家だったが、ベトナム戦争における、武装地域での武器プレゼンテーションの際にゲリラに捕えられ、自ら作り出した武器が多くの人命を奪っている事実に愕然とする。ゲリラの監視を掻い潜り秘密裏に作りだした「アイアンマンmark1」で脱出後は、自らの手で武器を破壊していくことを誓い、「アイアンマン」として活躍する。

ヴィジョン

現在知られているヴィジョンは2番目のもので、こちらは1968年から活躍している(初代は1940年)。アベンジャーズを貶めようとするウルトロンにより作りだされたアンドロイドだったが、自己犠牲の精神と正義感からウルトロンを裏切り、アベンジャーズに参加する。
額に埋め込まれたソーラージュエルで、行動に必要なエネルギーを作り出す。オプティックビーム、ファイアービーム、マイクロウェーブビームといった複数のビームで攻撃できる能力を持つ。
*左の写真は映画「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」のものです。本作のグラフィックは白コスチュームで、これとは異なります。このページ冒頭のフライヤーをご参照ください。

ホークアイ

マーベルコミックスでは1964年に登場。本名クリント・バートン、弓の名手。孤児だったが、兄と共に移動サーカスで曲芸を披露しつつ成長。弓はその曲芸のひとつとして学び、次第に誰も追いつけないほどの腕前になる。
仮面をかぶっているのは、アイアンマンに憧れ、素性を隠したヒーローとして活躍したかったから。しかし当初は敵に騙され、アイアンマンの敵として登場した。
プライドが高くバカ正直な性格として描かれ、何度も敵に騙されてはアベンジャーズを抜け出している。人望の無さをキャプテンアメリカと比較され、シュールな笑いを誘うことも。
ちなみに、ジェレミー・レナー演じるMCU版ホークアイは、家族思いで筋の通った、最高にかっこいいキャラクター!

レッドスカル

本作の最終ボス。マーベルコミックスでの初出は1941年。アドルフ・ヒトラーからその高い能力と憎悪に満ちた感情を評価され、赤いドクロの仮面を授かった、という設定。キャプテンアメリカの宿敵。コミックス上は三代目まで存在する。

コマンド技表

地上ステージ

コマンド 説明
移動
連続攻撃
3発目はランダムで打撃か投げに。
割り込まれるのであまり使わなくてよさそう。
+ ショット攻撃
キャプテンとホークアイなら主力技に。
ジャンプ中も可能です。
ダッシュ攻撃
オーソドックスなタックル。
ジャンプ
押す長さでジャンプ距離が変わります。
短くジャンプして ショートジャンプ攻撃
普通のジャンプ攻撃です。
長くジャンプして ロングジャンプ攻撃
アイアンマンとヴィジョンなら飛び道具が出ます。
この2人にとっては、本作中、最もお世話になる技。

飛行ステージ

コマンド 説明
移動
or 攻撃
ショットを発射。
+ ワスプ攻撃
ワスプを前方に飛ばします。「R-Type」のフォース攻撃の要領です。
ワスプがいる場合のみ可能。
押しっぱなし ガード

ワスプ

マーベルコミックスでは1963年に登場。本名ジャネット・ヴァン・ダイン。アントマンより、物質の大きさを縮小させることのできる「ピム粒子」(アントマンの本名ヘンリー・ピム科学者に由来する)を譲り受け、ハチのようなコスチュームを着て戦う。自己中心的で計算高い人物として描かれる。コミックス上では、実はアベンジャーズ創設メンバーでもある。

ステージ

攻略自体は難しくないので、ヴィラン(敵キャラクター)を紹介しましょう!

シーン1 恐怖の侵略者

  • リビングレーザー
    本名アーサー・パーク、レーザー技術に強い科学者で、その技術を用いて犯罪を行う。
  • クロー
    本名ユリシーズ・クロー。大学の物理学者だった頃に、音波を物質に変える機械を発明。これを用いてヴィブラニウムを盗みに行くが、その先で片腕を失い、機械を片腕に装備するようになる。
  • ワールウィンド
    本名デビッド・キャノン。スーツに身を包み、体を高速回転させて攻撃する。
  • ステージ2 狙われた街

  • ジャイアントロボット(センチネル)
    「X-メン」で登場するロボット。ミュータントから人類を守るため、ミュータント捕獲目的で造られた。サイズには様々あるようで、本作では超巨大なサイズのセンチネルが登場する。
  • グリムリーパー
    本名エリック・ウィリアムズ、アベンジャーズに参加していたワンダーマンの兄である。ワンダーマンがアベンジャーズにより殺されたと思いこみ、アベンジャーズに復讐を誓う。一時アベンジャーズと共闘していた時期があり、本作で「実は味方」という表現がなされているのも、その時期のグリムリーパーを表しているのかもしれない。
  • ステージ3 深海からの挑戦状

  • ウィザード
    敵キャラクター。本名ベントレイ・ウィルトマン、発明家で、スーツに身を包み、反重力ディスクで空を飛ぶ。
  • メック・タコ
  • マンダリン
    アイアンマンの宿敵。ジンギス・カンの血筋を受け継ぐ中国人で、古代宇宙船で見つけた10の指輪に秘められた力を悪用する。
  • ステージ4 巨大レーザー砲を探せ

  • ジャガーノート
    本名ケイン・マルコ、「X-メン」に登場するプロフェッサーXの義理の兄。実父がプロフェッサーXの母と再婚したため、プロフェッサーXと義理の兄弟となる。実父に常にプロフェッサーXと比べられ、下げずまれた経緯から、プロフェッサーXに対しコンプレックスを持つ。「サイトラックスの秘石」の力で巨大な体を手に入れ、犯罪を繰り返す。
  • ウルトロン
    ハンク・ピム博士(アントマン)に造られた人造人間。自己中心的な性格で反逆し、博士を裏切る。ヴィジョン、ジョキャスタを造る。
  • ステージ5 レッドスカルの最期!?

  • コントロール
  • クロスボーンズ
    傭兵で、レッドスカルに雇われている敵キャラクター。

  • TIPS

    作品解説

    オススメ度:
    現在日本でもその知名度が高まった「アベンジャーズ」を題材にした作品です。小さなグラフィックのキャラクターがちょこちょこと動く程度のアクションもので、出来栄えもお世辞にも良いとは言い難いものでした。さらに、当時は日本でのマーベル系作品の知名度はかなり低く、本作の評価も高まらなかったように思います。むしろデータイーストとしては、海外でのリリースをメインに考え、副次的に日本でも販売しようとしたのではないかと思います。
    日本人主導で本作を開発したとしたら、マーベルについて詳しい人がいるものだと感心するくらい、いろいろなキャラクターが登場します。欲を言えば、いつものデータイーストらしい「ヘンさ」が薄いかな…?いや、当時言われていた通り、コスチュームに身を包んだキャラクターを登場させるだけで、十分に「ヘン」だったのかもしれません。

    title Captain America And The Avengers
    developer Deta East
    publisher Deta East
    F/A in Japan Arcade、1991
    operation / /
    character Captain America
    Ironman
    Vision
    Hawkeye
    max-level level 5

    Marvel Movies

    アイアンマン(2008年)
    ジョン・ファブロー監督

    個人的にマーベル系映画の中で最高傑作だと思っている一作。アイアンマンにはバージョンがあって、本作では、マーク1~3が登場。マーク1は、トニーがゲリラ集団から脱出する際に作った手作り感満載のプロトモデル、マーク2は鉄を素材とする、リパルサーと飛行機能を備えたモデルです。マーク2が鉄で作られていたことにより生じる「氷結」という弊害を克服するために作られたのが、赤とゴールドのカラーでおなじみのマーク3でした。
    メカアクションはもとより、主人公が心の成長を遂げていく様が魅力的。ロバート・ダウニーJrはハマり役でした。



    アイアンマン2(2010年)
    ジョン・ファブロー監督

    今作ではマーク4~6とウォーマシンが登場。「ウォーマシン」は、ローディがトニーから譲り受けたマーク2をベースに海軍が独自に改造したモデルです。トランクスーツからの変形機構を備えるマーク5のCGは必見!また、多くの作品で手堅い演技を見せる名優サム・ロックウェルが、今作ではぶっ飛んだキャラクター「ジャスティン・ハマー」を演じているのも見逃せません。武器プレゼンテーションの場面で、アドリブで出た"It's beautiful, but this isn't disco"(こいつは美しいけれど、ディスコじゃないね)はもはや名言。監督もオーディオコメンタリーにて、爆笑とともにサムの資質を高く評価しています。
    後にアベンジャーズにて活躍するブラックウィドーは、本作から登場します。



    キャプテンアメリカ/
    ザ・ファースト・アベンジャー
    (2011年)
    ジョー・ジョンストン監督

    キャプテンアメリカの登場談。強い正義感を持って生まれながらも、体に恵まれなかったスティーブ・ロジャースが、軍の計画により強力な肉体を手に入れます。現代の感覚からすれば飛び抜けて物々しいあのコスチュームを、実写化に際してどうやってまともに見せるか?という点には制作陣も相当配慮した模様。この映画の敵は、本ゲームでも最終ボスとして登場したレッドスカルです。



    アベンジャーズ(2012年)
    ジョス・ウィードン監督

    2012年公開の大ヒット映画。今回のボスはソーの弟「ロキ」。ホークアイがロキに洗脳されるシーンから始まります。各キャラクターが他人の能力を認めないために当初はチームがまとまりませんが、あるキャラクターの死をきっかけに協力し合うように。ストーリー面の整合性、映像の美しさなど、非常に良くまとまった作品です。



    アイアンマン3(2013年)
    シェーン・ブラック監督

    監督はこれまでの2作から変わりシェーン・ブラック氏になりましたが、ファブロー氏もハッピーとして出演を継続しているのは嬉しいところ。コメディタッチが幾分抑えられ、手堅い作りになった印象があります。冒頭に、1作目でマーク1開発に重要な役割を果たしたインセン博士が登場するのも見逃せません。遠隔操作とパーツ分離飛行が可能な「マーク42」、ウォーマシンの改良機「アイアン・パトリオット」が登場。



    キャプテンアメリカ /
    ウィンター・ソルジャー
    (2014年)
    アンソニー・ルッソ監督

    ヒドラ一派はS.H.I.E.L.D.内部で密かに活動を続け、暗黙のうちに乗っ取りを完了していた…フューリーの死亡後、ヘリキャリアの対地砲により数百万人規模の殺戮を目論むヒドラを壊滅させるため、キャプテンは信頼できるたった2人の仲間-ブラックウィドー、ファルコンと共に反撃を開始します。前作で死んだはずのバッキーも意外な形で再登場。バッキーを演じたセバスチャン・スタンは、9作の出演契約を結んでいると報じられていることから、今後もバッキーが重要な役割で登場することになりそうです。



    アベンジャーズ
    エイジ・オブ・ウルトロン
    (2015年)
    ジョス・ウィードン監督

    2015年公開。本ゲームにも強く関わる「ヴィジョン」「ウルトロン」が登場。



    シビル・ウォー/
    キャプテンアメリカ
    (2016年)
    アンソニー&ジョー・ルッソ監督

    キャプテンアメリカシリーズ第3弾ですが事実上のアベンジャーズ第3弾でもあります。確かにアベンジャーズは世界を救ってきたけれど、同時にたくさんの犠牲者を出してきた、だから国連の管理下に置いてコントロールすべき、という考えを巡り、アベンジャーズは二分することに…。脚本がこれまでと一線を画すほど秀逸ながら、アクションの見せ方もさらに磨きがかかっています。大人向けのヒーロー映画、大推薦です!


    アベンジャーズ/
    インフィニティ・ウォー
    (2018年)
    アンソニー&ジョー・ルッソ監督

    「全宇宙の均衡を保つ」との優れた理想を持ちながらも、その方法は「全宇宙に存在する全ての生命体の半分を消すこと」しかないとの極端な思想に至ったタイタン星人「サノス」が現れ、「インフィニティ・ストーン」の回収を目論む。宝石状の全6個のストーンからなる「インフィニティ・ストーン」を集めた者は、全知全能ともいえる能力を手に入れることができる。アヴェンジャーズの抵抗もむなしく、サノスは6個全てのストーンを手に入れてしまう…。



    アベンジャーズ/
    エンドゲーム
    (2019年)
    アンソニー&ジョー・ルッソ監督

    サノスが「全宇宙の全ての生命体の半分を消すこと」に成功した後、ソーがサノスを倒し、一応の区切りが着く。しかしインフィニティ・ストーンはサノスの手によって破壊されており、消された者が復活することはなかった。その5年後、量子世界に閉じ込められていたアントマンの復活により、状況は一変する…。
    キャップが「ある武器」をいよいよ手にし、それを見て「I know it!」(分かってたよ!)と歓喜の声をあげるソー。全てのマーベルキャラクターが集まるシークエンス、そこに「Avengers...assemble」をコールするキャップ。そして、Dr.ストレンジのサインに自らの運命を悟り、強いまなざしで「I am Ironman.」とサノスに立ち向かうアイアンマン…MCU1作目の「アイアンマン」(2008年)のエンディングすら伏線にしています。映画最終盤の、キャップの選択も、涙なしには観ることができません…。これまでのMCUシリーズを追い続けたファンに対する、製作陣からの最大の贈り物と評される、映画史上最高の一作です。