戦国伝承（1991年 / SNK）

「戦国伝承」は、SNKが1991年にネオジオにてリリースした作品です。
戦国時代に天下統一をしようとした悪武将が現代に蘇ったのに対し、２人の青年が立ち向かう、という筋書きです。

変身システム
途中で、犬、武者、忍者が仲間になります。で任意に変身できます。道中で別のキャラクターに交代できる、というのが斬新でした。

理不尽さ
・敵が攻撃モーションに入ると、こちらの攻撃が当たらない
・敵の食らいモーション中は、こちらの攻撃が当たらない
・変身プロセス中は操作できないのに、攻撃を受ける
・起き上がりは操作できないのに、攻撃を受ける
・刀攻撃を3回受けるとしぬ
今でもクソゲーとして扱われてしまう理由です。

戦国時代…
とある将軍が、幾多の容赦ない無情の血を流しながら世界征服を果たそうとします。
しかしその野望も２人の武将に砕かれ、
将軍は「400年後に阿修羅神とひとつとなって野望を果たす！」と言い残して消え去ります。

400年後の現代…
ワシントンシティ上空に、突如天守閣が出現します。
将軍の怨念に呼応するかのように、戦国時代に念を残す魑魅魍魎が跋扈します。
そこに現れる２人の男。
400年前、将軍を打ち倒した２人の武将の末裔－ダンとビルです。

鎧武者の刀を折る
「真剣白羽取り」で刀を折ることができます。素手の時に、刀を持つ鎧武者の正面に構え、を連打していれば、真剣白羽取りになります。

玉アイテムの強化状態の発動を遅らせる
玉アイテムを取ったら、着地前にひたすらジャンプを繰り返すと、強化状態の発動を遅らせることができます。強化状態には時間制限があるだけに、かなり使えるテクニックです。

変身時の時間制限を引き延ばす
変身後に変身サークルを開いていると、時間制限が進みません。
ボスが画面手前にやってくる演出の間などに有効です。

鍔競り合い
刀を持った状態で鎧武者と鍔競り合いになったら、+連打で押し切れます。
ただし押し切っても敵が跳ね退くだけなのに、押し切られるとバッサリ斬られます。何で。

忍者の溜め攻撃
忍者の溜め攻撃は、自分を縮小化させます。背の低い攻撃がヒットしなくなります。

体力回復アイテムについて
緑玉を１０個集めると、体力が１回復します。

データイーストが移植。
連続攻撃、つかみ攻撃が可能になり、ファイナルファイトと非常に良く似たシステムに変更されました。変身については、アイテムを取ると当然に変身するように変更され、変身ボタンで任意に変身することができなくなりました。
ネオジオ版が理不尽な設定であっただけに、おおむね良い変更であると受け止められました。

サミーが移植。メガCDとはメガドライブに接続するCDドライブです。ファイナルファイトもメガCDでリリースされましたね。本作では２人同時プレイができないですが、それ以外は、かなり忠実に移植しています。移植度が高かったせいか、中古ショップでもそこそこの値段で売られています。かなりコレクター向けの一作になっています。

もちろんSNKによる完全移植版。しかしロードの長さが最大の敵でした。新品でも、発売当時と同じくらいの価格で手に入ります。でも本作をネオジオCDでプレイすると、ただでさえイライラするのが倍加するので、買うのはやめておいた方が吉。

完全移植版…といいたいところですが、ゲーム開始時の説明画面がないのがチョット無念。指示をクリアするとメダルをもらえる「チャレンジモード」、イラストやBGMを楽しめる「ギャラリーモード」が付加されています。収録タイトルは以下の通りです。
・キング・オブ・ファイターズ'94
・餓狼伝説
・トップハンター
・ワールドヒーローズ
・マジシャンロード
・得点王3
・メタルスラッグ
・ショックトルーパーズ
・キング・オブ・ザ・モンスターズ
・戦国伝承
・ベースボールスターズ2
・バーニングファイト
・ビッグトーナメント
・龍虎の拳
・サムライスピリッツ
・ラストリゾート
・ゴルフ

オススメ度：
「3人のキャラクターに変身する」というシステムが、当時斬新でした。 刀と刀がぶつかり合う音などはリアルで、さすが大容量のネオジオならでは。 グラフィックも、決して美しいとまではいえないけれど、1991年という時期からすれば、かなり頑張っています。 何より特徴的なのは、BGM。異世界にいる間のBGMは、和太鼓等の音楽の上に、「男の人が古文を詠んでいる声」や「お経を読む声」がのっています。
クソゲーとして名高い一作ですが、本作には【真剣白羽取り】などの重要なテクニックもあり、敵配置を覚えることである程度先に進むことができます。 それでもなお、本作が評価されないのは、敵配置を覚えて精密にプレイしたとしても、敵攻撃が理不尽すぎて先に進めないから。 開発者が覚えゲーとしてベルトゲーを作るのならば、それはそれでよいと思うのですが、それならば「覚えたらほぼ確実に進める」という設計をしたほうがよかったのでは、と思います。