ストックした巻物を消費して使う、画面全体攻撃です。最高5本まで巻物をストックでき、

を押すと、その時ストックしている巻物をすべて消費して妖術を発動します。
・1本 狂鳴(きょうめい)の術
・2本 いかずちの術
・3本 地鳴神(じなりしん)の術
・4本 氷河(ひょうが)の術
・5本 風神(ふうじん)の術
オススメ度:





1991年にメガドライブ向けに発売された作品です。開発はKIDが行っており、KIDは1994年に「
UFO仮面ヤキソバン」を開発しています(販売はDEN'Z)。
題材は、歌舞伎の演目「連獅子」と思われます。「連獅子」は、親獅子が子獅子を谷に突き落とす、親獅子・子獅子が石橋で牡丹の花の匂いを嗅ぎ、長い毛を大きく振り回す、という筋書きの演目です。本作では、そのような筋書きを取り入れず、キャラクター造形設定のみを取り入れています。
本作の魅力のひとつは、ダッシュ技(


+ボタン)と、2種類の特殊投げを採用したところではないかと思います。
ダッシュ技
1991年末までに、40本近くのベルトスクロールアクションゲームがリリースされているのですが、「


+ボタン」で技が出る作品というのは、実はごくわずかでした。他方で、プレイヤーサイドとしては、少なからず「


+ボタン」のコマンドを待ち望んでいたように思います。2020年代の現在では、もはや取り入れていないベルトゲー作品の方が少ないほど、ベルトゲー界でも汎用性のあるコマンドになりました。1991年リリースの本作は、この「


+ボタン」のコマンドをいち早く取り入れた作品のひとつでした。
2種類の特殊投げ
また、本作は、「かかえ上げ中

▸

」「

押しながら敵に接触」の、2つの特殊な投げコマンドを採用しています。
「つかみ中ジャンプして攻撃ボタン」の投げコマンドは、「ファイナルファイト」(1989年、カプコン)で初めて取り入れられ、しかもパワータイプのキャラクター(ハガー)のみが使える強力な投げ技でした。これを本作では、デフォルトキャラクターのコマンドとして採用しています。
「

押しながら敵に接触」の方は、ジャイアントスイングで、自らの体力を消費する代わり、

を押し続ければ長い時間敵をぶん回して体力を奪える仕組みになっています。こちらも、独創性の高いコマンド・技性能です。
基本技のフレーム設定や当たり判定等が詰められておらず、プレイ時の爽快感はいまひとつにとどまっているのが心残りですが、本作は上記のように、当時としては先進的なコマンドを採用し、またコマンド技が多いというのが、大きな魅力の一作でした。