「熱血硬派くにおくん 番外乱闘編」は、テクノスジャパンより1990年にゲームボーイで発売されたベルトスクロールアクションゲームです。簡単で爽快感溢れる設計になっているのが特徴です。ゲームボーイ版ダブルドラゴンからさらに進化し、通信ケーブルを使っての同時2人プレイが可能になりました。
花園町に設立された怪しげな会社、宗方興業。
宗方興業の社長の一人息子・祐二は、親の権力を背に、近辺の学校を支配下に置いていました。
ある日、祐二が、熱血高校のマドンナ・美穂子に一目惚れします。いやがる美穂子を無理に連れていこうとした祐二に対し、ひろしが止めに入りますが、逆に全治3カ月の重傷を負わされます。
事情を聞いたくにおは、同じく祐二に学校を支配されようとしていたりきの助力を得て、宗方興業ビルに乗り込みます。
オススメ度:
本作は、テクノスジャパンがゲームボーイ用にリリースした、ベルトスクロールアクションゲームです。ゲームボーイ用であるだけに、操作方法はいたってシンプル。それでいながら、多彩な技を用意しつつ、各技のバランスをうまく図っています。
敵をダウンさせる各技についてみても、それぞれくにおの硬直が切れる時間が異なるように設計されており、ニードロップのヒットのさせやすさが変わってきます。しかも、「ダメージの高い技ほどニードロップをヒットさせやすい」設計がなされています。これは、一見するとバランスが崩れているようにも思われるのですが、全く逆。敵の行動アルゴリズムがやや厳しめに設定されている本作では、「強い技は、より強く」の設計がなされているおかげで、プレイヤーに大きな爽快感を与えることに成功しています。
その最たるものが、ジャンプアッパーの性能の設定です。ジャンプアッパーは、いったんしゃがまなければ出せないうえ、微妙な間合い調整が必要であるものの、当たれば大ダメージ、続けてニードロップをヒットさせれば大概の敵はノックアウトという、まさに一撃必殺の技。この技のおかげでゲームがサクサクと進行し、大変気持ちが良いです。この辺りの、リスクとリターンの調整が、本作では巧みになされているように思います。